第1回国際協力塾合宿のご報告
2009/12/25
ジーエルエム・インスティチュート(GLMi)は、2009年8月19~29日に国際協力塾の合宿を実施しました。記念すべき第1回は5名の参加者を迎え、パートナーであるPRRM(フィリピン農村再建運動)スタッフをはじめ多くの方々の協力のもと成功裡に終わりました。
国際協力塾合宿の概要
GLMiはフィリピンのルソン島中北部に位置するヌエバ・ビスカヤ州において住民参加型森林管理プロジェクトの2年次を実施しています。「プロジェクトの現場に行ってみたい」、あるいは、「将来国際協力の道に進みたい」、と希望する学生や社会人を対象に、ヌエバ・ビスカヤで合宿を実施しました。合宿の目的は、GLMiのフィリピンプロジェクトの現場で、農村開発や森林管理などの知見を深めるとともに、様々な現状を見る目を養う機会を参加者(塾生)に提供することです。
第1回国際協力塾合宿スケジュール
Day1
|
マニラにて顔合わせ&歓迎夕食会
|
Day2
|
オリエンテーション、日本国大使館表敬訪問 |
Day3
|
ヌエバ・ビスカヤへ移動 |
Day4
|
現地学生有志との合同研修&夕食会 |
Day5
|
合同研修の続き |
Day6
|
プロジェクトサイト視察① モデル農場見学 |
Day7
|
中間報告会参加、プロジェクトサイト視察②、ホームステイ |
Day8
|
プロジェクトサイト視察③④、さよならパーティー |
Day9
|
マニラへ移動、発表準備 |
Day10
|
成果発表会、打ち上げパーティー |
Day11
|
解散 |
PRRM(現地カウンターパート)事務所の訪問
まず、プロジェクトサイトであるヌエバ・ビスカヤ州に行く前にマニラのPRRM事務所にてオリエンテーションを受けました。どうして参加型森林管理のプロジェクトが行われるようになったのか、その背景となった深刻な森林伐採の現状や、それを踏まえて現在行われている持続可能な農法について理解を深めました。また、これから行うプロジェクト現地調査を通して明らかにしたいことは何か、各自で調査課題を設定しました。
PRRMでのオリエンテーションの様子
現地の学生との交流
ヌエバ・ビスカヤ州に移動後、地元の学生有志からなるPRRYA(フィリピン農村再建青年アソシエーション)のメンバーとの合同研修を受けました。地域組織の基礎や参加型農村調査の手法を学びプロジェクトサイト訪問に備えたほか、互いの国の文化や生活習慣などを紹介しあう交流の時間も多くありました。そうした多くの時間を共に過ごすことで、PRRYAメンバーと合宿生は短時間で本当に仲良くなり、最終日には別れを惜しむくらい大切な仲間となっていきました。
PRRYAの学生と交流する合宿生たち
プロジェクトサイト訪問
プロジェクトサイト訪問では対象4村のすべてを訪れ、裨益者である農民や行政の職員等プロジェクトに関わる様々な立場の方から直接お話を聞くことができました。はじめに自分たちが設定した調査課題の答えにつながるヒントを導き出すために、合宿生たちは質問内容を事前に考え、積極的にインタビューをしました。
インタビューを行う合宿生たち
フィリピンを満喫!
プロジェクトサイトでは活動現場を視察し、インタビューや聞き取り調査を行っただけでなく、現地農家にホームステイし流れ星やホタルを見たり、小学校を訪問しておぼえたてのタガログ語の歌を披露したり、現地に向かうために橋のない川を大きなトラックの荷台に乗って渡ったり、大自然の中で滝つぼに飛び込んだりと、日本にいてはできない経験をたくさんしました。地元の人々との交流やフィリピンの豊かな自然を思い切り楽しみました。
フィリピンの大自然を満喫!
調査結果の発表
マニラに帰ってきてからは、調査した内容をまとめて、それぞれ発表しました。各自の調査課題に対して、どのような答えが導き導き出せたのか、一人ひとりが考えまとめあげた発表は大変興味深いものでした。合宿生はお互いの発表を聞きあったり、発表後にPRRMスタッフからコメントをもらったりして、さらに理解を深めることができました。今回の合宿は研修やインタビュー、発表に至るまですべて英語で行われました。普段の生活ではここまで英語に触れる機会はなかなかないため、合宿生にとっては大変新鮮であり、また難しいものでした。
プレゼンテーションを行う合宿生
グローバルフェスタでの報告会
帰国後は、グローバルフェスタにおいて、合宿の体験を発表しました。合宿での経験をより多くの方に伝えることができる機会となりました。 今回の国際協力塾合宿は、初めての催行ではありましたが合宿者からも現地のスタッフや学生からもご好評をいただきました。今後も引き続きこのような合宿形式のプログラムを開催し、将来国際協力の現場で活躍したいと考える若者たちに現場に挑戦できる機会を提供していきたいと考えております。
グローバルフェスタで合宿の報告を行う合宿生たち